食品プロモーション2年目の壁。Doleバナナ番長の販売戦略
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1年目が好調だった食品プロモーションは、2年目に落ちる?株式会社ドール様のバナナ番長は、2年目に「相棒」を増やし、全4編のショートドラマを公開しました。4ヶ月で100万回再生。続編で数字を伸ばすために何を判断したのかを分解します。
4ヶ月で100万回再生。2年目のバナナ番長に起きたこと
1年目がうまくいった企画ほど、2年目は難しくなります。前年と同じことを同じ強度で繰り返せば、話題は必ず目減りするからです。
株式会社ドール様の「バナナ番長」は、2025年の施策が好調でした。だからこそ2年目に問われたのは、続けることではなく超えることでした。

2年目の数字から先に書きます。公開開始から4ヶ月の時点で、ショートドラマは累計100万回再生に達しました。TikTokの関連動画は150万回再生です。店頭の売れ行きも、1年目に続いて好調に推移しています。
2年目の施策は、1年目を超える認知拡大につながりました。続編で数字が落ちない企画は、多くありません。ドール様とNDOが何を足し、何を変えずに残したのか。判断の順に追います。
2年目の課題は「続けること」ではなく「超えること」
1年目の好調を受けて、ドール様は企画の続行を決めました。ただ、続行は現状維持ではありません。
食品プロモーションの2年目には、決まった落とし穴があります。すでに知られているぶん、驚きが減ります。同じ絵、同じ座組み、同じ売り場。前年を知っている人にとっては、二度目の情報になります。ドール様が必要としていたのは、飽きられずに指名買いを続けてもらえるコンテンツでした。
市場の側は、1年目より厳しくなっていました。バナナをはじめとするフルーツ類は、不作が続いています。加えて物価高騰の波で、食料品全体の価格が上がりました。フルーツ離れは加速しています。
食べる人が減り、値段は上がる。この構造は1年目から変わらず、むしろ強まりました。逆風が強い年ほど、話題の総量ではなく、売り場に残る仕組みが問われます。2年目の課題は、量を増やすことではありませんでした。
相棒を増やしたのは、世界に奥行きを足すため
ドール様とNDOが最初に足したのは、露出量ではなく登場人物です。JO1の豆原一成さんによる新キャラクター「若バナナ番長」を加えました。
新キャラクターの追加には、二つの効果があります。ひとつは、設定が細かくなることです。先輩と後輩がいれば、そこに関係と時間が生まれます。企画の造り込む要素が、一気に増えます。

もうひとつは、既存ファンの楽しみが増えることです。新規層の獲得だけが目的なら、別のタレントを並列で立てる手もありました。NDOが選んだのは、1年目のバナナ番長と関係を持つキャラクターです。前年から見ている人ほど、二人の関係の変化を追えます。
2年目に足すべきものは、露出の量ではなく世界の奥行きでした。制作物はバナナ番長 シーズン2の実績ページにまとめています。
食品プロモーションの主戦場を、静止画から動画に
1年目の主役は静止画でした。キービジュアル、店頭のパネル、屋外広告。2年目に、ドール様とNDOは全4編のショートドラマを制作しています。
物語は、新キャラクターの登場から始まります。バナナ番長と若バナナ番長の初対面、そして友情を築くまで。4編を通して、一つの関係が動きます。

動画にした理由ははっきりしています。静止画では、キャラクターの深みもストーリーの面白さも伝えきれません。演じるタレント本人の良さも、止まった絵には乗りません。番長という設定を面白がってもらうには、動いて話す時間が必要でした。

食品プロモーションで動画を選ぶかどうかは、伝えたいものが動きを必要とするかで決まります。今回は数字に出ました。公開から4ヶ月で、ショートドラマは累計100万回再生。TikTokの関連動画は150万回再生に達しています。
記者発表会は「自社商品でプレスを呼びたい」という想いから
ドール様の社長は、以前から一つの方針を掲げていました。自社の商品で、プレスを呼べる話題性のある仕事をすること。2年目の記者発表会は、この方針を形にしたものです。

会場に用意したのは、学校の黒板の前を模したパネルでした。その前に、バナナ番長の衣装を着た2人が登壇します。番長という設定を、発表会の場でもそのまま通しました。企画の世界観を説明する代わりに、その場で体験してもらう形です。
発表会は、テレビや大手メディアに取り上げられました。広告枠を買って届く層と、報道として届く層は重なりません。自社商品を起点にプレスを呼べれば、広告費をかけずに到達が広がります。経営者が掲げた方針が、施策の形をそのまま決めた例です。
広告は3都市から6都市へ。
2年目に、ドール様がすべてを入れ替えたわけではありません。店頭販促と等身大パネルは、1年目と同じ形で続けています。
理由は、期待が生まれていたからです。1年目にこの企画は、バナナ売り場で出会えるアイドルとして話題になりました。売り場に行けば会える。この期待に応えることが、指名買いを続けてもらう条件でした。変えないことも判断です。
一方、屋外の巨大広告は広げました。1年目の渋谷・大阪・名古屋に、福岡・岡山・札幌を加えて6都市です。売り場の外にいる人へ届ける面を、倍にしました。


バナナ自販機も、ラッピングをリニューアルしています。自販機は、売り場とは別の接点です。同じ人格が別の場所にも立っていれば、企画は街の風景として認識されます。
NDOが考える、2年目の食品プロモーション
1年目に当たった企画は、2年目に必ず比較されます。比較の相手は他社ではなく、前年の自分たちです。前年と同じ強度で続ければ、数字は下がります。ここを見誤ると、好調だった企画がそのまま消えます。
2年目に足すものは、量ではありません。ドール様が足したのは、登場人物と物語でした。世界に奥行きが増えれば、前年を知っている人ほど深く入れます。新規と既存の両方に効く足し方は、この形です。
同時に、変えないものを決める必要があります。売り場で会えること。この一点は、1年目に生まれた期待そのものでした。全部を新しくすると、前年に積んだ資産まで捨てることになります。
続編の設計は、足すものと守るものを分けて決める仕事です。扱う商品が変わっても、この分け方は変わりません。
NDOが引き受けているのは、キャラクターや動画の制作だけではありません。何をどうすれば解決できるのか分からない、という段階からの伴走です。今回も、続行という決定を「何を超えるのか」に翻訳するところから始まりました。
バナナ番長 シーズン2における、NDOの担当領域
- 企画・キャラクター開発:新キャラクター提案、ネーミング、ストーリー設計
- 映像:全4編のショートドラマ企画・制作
- イベント:記者発表会の企画、会場ビジュアル、衣装
- グラフィック:シーズンビジュアル、店舗ビジュアル
- 店頭販促:販促ツール、等身大パネル
- 広告:6都市の屋外巨大広告、バナナ自販機のラッピング
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