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タフグミプロモーションの勝負は、起用前から本人が公言していた「好き」を、どう設計に変えるか

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棚は空になり、投稿は130万インプレッションを超え

プロモーション開始後、売り場ではタフグミが売り切れ。キャンペーン開始時、カバヤ食品株式会社様の公式Xに投稿されたツイートは、130万インプレッションを超えています。

制作したショート動画3本は、総再生回数104万回を記録しました。数字だけを見れば、タレントを起用した施策がうまくいった事例です。

ただ、この起用には他社が真似しにくい前提が一つありました。起用したJO1の川尻蓮さんは、依頼が動き出す前からタフグミのファンでした。この記事では、カバヤ食品様とノーツデザインオフィス(NDO)が、その前提をどう設計に変えたのかを追います。

タレント起用の成否は、契約したあとではなく、選ぶ前に決まっています。

すでに売れていた商品の課題は売上ではなく客層

カバヤ食品様が抱えていたのは、売上の落ち込みではありません。客層の偏りでした。

タフグミは長く、男性に向けた形で人気を築いてきた商品です。パッケージは男性寄りのデザイン。プロモーションも、男性に共感されやすい設計でした。強い支持がある一方で、届いていない層がはっきりしています。

そこでカバヤ食品様は、女性ファンの獲得に向けて二つの手を打ちます。新商品の開発と、パッケージのリニューアルです。新しいパッケージでは、タフグミ特有の果汁感を前に出しました。商品と見た目の側を、先に動かしたことになります。

タフグミには、年間を通して伝えたいブランド価値が4つあります。頑張る人の相棒であること。おいしいこと。くせになること。高弾力であること。今回の施策の最大の目的は、「グレフルフィーバー」を含む新発売商品を、幅広い人に届けることでした。

NDOへの依頼は、はっきりした言葉で届いています。ブランド思想とタレントのパーソナリティを一致させること。そして女性ファンへの認知拡大と獲得。頑張る人の相棒という存在を体現する川尻蓮さんと、新フレーバーを盛り上げたい。依頼の時点で、誰と組むかは決まっていました。

市場が倍になった食品プロモーションは、味では勝てない?

客層を広げるという判断の背景には、市場の変化があります。

国内のグミ市場は、急成長を続けてきました。市場規模は2021年の約635億円から、近年は1,200億円規模へと倍増しています。チューインガムやハードキャンディの売上を抜き、噛む系のおやつでは王座に就きました。

この伸びは、特定の層だけで起きたものではありません。子どもから中高年男性、シニア層まで、全世代で日常的な消費が拡大しています。グミは、一部の人の嗜好品ではなくなりました。

市場が倍になれば、棚に並ぶ競合も増えます。各社が新商品を投入し、選択肢が一気に増える。この状況で問われるのは、味の説明ではありません。おいしさは、そもそも手に取られなければ伝わらないからです。勝負どころは、売り場やSNSでいかに興味を引けるかに移りました。

グミ戦国時代の食品プロモーションは、商品力の勝負であると同時に、注目の取り合いでもあります。市場が伸びている局面は、新しい客層へ届く好機でもありました。

IPコラボの勝負は、親和性にある。

今回の施策で最初に効いたのは、制作物ではありません。人選です。

川尻蓮さんは、ファンの間で根っからのグミ好きとして知られています。過去のファン向けコンテンツでは、一番好きなグミは「タフグミ」と公言していました。カバヤ食品様が依頼の時点で名前を挙げていたのは、この事実があったからです。

IPコラボやタレント起用では、知名度とフォロワー数で候補を並べることがよくあります。ただ、その並べ方では抜け落ちるものがあります。本人と商品のあいだに、もともと関係があるかどうかです。関係がなければ、起用はゼロから作り話を始めることになります。ファンは、その差に気づきます。

NDOが取り組んだのは、すでにある「好き」を増幅させることでした。物語を新しくつくる必要はありません。事実を、ファンが参加できる形に変換します。

やったことは二つです。SNS上でファンが一緒に言いたくなるキーワードを設計しました。そして「タフグミポーズ」というポージングを考案しています。

ファンが自分の手で再現できる形にすると、投稿は宣伝ではなく参加になります。

制作物はタフグミ プロモーションの実績ページにまとめています。

タレントの魅力を最大限に引き出す

企画、衣装スタイリング、ビジュアルの制作でも、NDOは判断の軸を一つに絞りました。JO1のファンが、川尻さんらしいと感じるかどうかです。

広告制作では、ブランドのトーンに合わせて出演者を寄せていくのが一般的です。今回はその向きを逆にしました。川尻さんの個性を起点に、ビジュアルを組み立てています。

派手髪も、衣装も、そのまま生かしました。結果として、ビビッドで先進さを感じさせる画になっています。タフグミの新しいパッケージが押し出す果汁感とも、色の面で噛み合いました。

判断の理由は単純です。今回の施策は、JO1のファンにいかに好きになってもらうかを重視していました。ファンが見たいのは、広告用に整えられた川尻さんではありません。いつもの川尻さんが、タフグミを持っている画です。

新規顧客層の獲得を狙う食品プロモーションでは、ブランド側の作法を優先しがちです。カバヤ食品様とNDOは、そこを譲りました。

ショート動画4本で104万回。

静止画だけでは、伝わる範囲に限りがあります。NDOは、ショート動画を3本制作しました。

1本目は、撮影の印象を赤裸々に語るインタビューです。2本目は、オリジナル衣装の紹介。3本目が、タフグミダンスの動画になります。

3本の共通点は、主役が商品ではなく人であることです。川尻さんは、JO1のなかでもダンスに定評のあるメンバーです。その本人がタフグミを食べて、幸せそうに踊る。素で話している姿も、そのまま残しました。

商品の説明を尺の中心に置く選択肢もありました。NDOがそうしなかったのは、ファンが繰り返し見たくなるのは商品説明ではないからです。何度も再生される動画は、その回数だけ商品を映します。

4本の総再生回数は、104万回に達しました。売り場では、タフグミが売り切れています。

借りるか、増幅するか。NDOが考える食品プロモーションの人選

タレントを起用するとき、最初に決めるべきは露出量ではありません。商品と本人の親和性です。

親和性は、あとからつくれません。契約してから好きだと言ってもらうことはできます。ただ、ファンは過去の発言を覚えています。用意された好意と、もともとあった好意の差は、いずれ見抜かれます。

今回のタフグミは、その差が最初から有利に働いた事例です。川尻さんは依頼が動く前からタフグミを好きだと公言していました。カバヤ食品様は、その事実を人選の理由にしています。NDOがしたのは、事実を増幅させることでした。

そのうえで、施策の設計はファンの側に置きます。ファンが喜ぶこと。ファンがさらに応援したくなること。この二つが満たされると、ファンは受け手ではなく発信者に変わります。ファンが動いた分だけ、数字は伸びます。

IPコラボは、知名度を借りる契約ではなく、すでにある関係を増幅する設計です。扱う商品が変わっても、この順番は変わりません。

NDOが引き受けているのは、ビジュアルや動画の制作だけではありません。何をどうすれば解決できるのか分からない、という段階からの伴走です。今回も、誰と組むのかという前提の確認から入りました。

タフグミ プロモーションにおける、NDOの担当領域

  • 企画:SNSキーワード設計、「タフグミポーズ」の考案
  • ビジュアル:キービジュアル、衣装スタイリング、撮影ディレクション
  • 映像:ショート動画3本の企画・制作
  • SNS:公式Xで使用する素材一式の制作

自社の課題が言葉になっていない段階からのご相談も、お問合せフォームで受け付けています。

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